「18世紀ロンドンにおける公共空間と演劇 — パントマイム劇の興隆とスペクタクル性への絵画的批判 —」
岩佐 愛
元々定期市の舞台と結びついていたパントマイム劇への批判や議論の多くは、劇場主リッチや理論家のウィーヴァーに集中した。パントマイム劇ではドタバタ喜劇にオペラ的歌唱、劇場舞踏に仮面劇の視覚効果が渾然一体となり、ウィーヴァーの古典的なパントマイム劇をリッチが改変して上演することもあった。多額の費用をかけたパントマイム劇はオペラ同様の馬鹿げた見世物とみなされた。
『日本18世紀学会年報』
日本18世紀学会
第36号