近世ヨーロッパの医療と呪術:スイス再洗礼派の場合(福島大学史学会例会)
踊 共二
福島大学史学会例会
2018/01/25
福島大学史学会
福島大学
17世紀スイスの再洗礼派(宗教改革急進派)は、当局に迫害されるなか、逃亡と潜伏をつづける「現世逃避的」なセクトであると位置づけられてきたが、彼らの伝統的医療(外科や整体や薬草治療)は周辺の一般住民にも開かれており、為政者たちもその質の高さゆえに追放刑や財産没収刑の厳格な適用をせず、山岳農村地帯への居留を許していたいくつかの事例(ベルン農村、チューリヒ農村)を紹介した。