書評(学術読物)「黙殺される教師の性暴力」
永田浩三
著者の南彰氏は、報道の最前線で活躍する大手新聞記者。地方支局の社会部時代に、この問題に出会った。被害者の母親が一人称で語る形式のフィクション。それによって、当事者のこころの襞や社会の構造を浮かび上がらせる。障がいを持つ子どもたちがセクシュアルハラスメントを受けたとき、どのような事態が発生し、被害者の救済が進まず、さらなる困難が生まれるのか鋭く問う。
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