実務の経験を有する者についての特記事項

基本情報

氏名 水口 拓寿
氏名(カナ) ミナクチ タクジュ
氏名(英語) Minakuchi Takuju
所属 人文学部 日本・東アジア文化学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

事項

東京大学非常勤講師

開始年月日

2023/10/01

 

終了年月日

2024/03/31

概要

東京大学教養学部前期課程「東洋思想史」(文科・理科、1年・2年対象)

【講義題目】
倫理思想としての儒教

【授業の目標、概要】
中国思想は東洋思想の重要な一部分であり、日本の文化・社会にも大きな影響を与えた。この科目では倫理という問題を主軸に、中国思想史に関する入門的な講義を提供する。歴史的に中国と呼ばれた地域の倫理思想は、儒教によって代表される。孔子が作り出し、孟子・荀子などが育てた儒教の倫理思想は、やがて歴代王朝の「国教」となり、現地の人間関係や社会秩序を二千年余りにわたって強く規定した。彼らは具体的に、どのような倫理を求めたのだろうか? 人と人の正しい繋がりを、どうすれば実践できると考えたのだろうか? そして何よりも、儒教の倫理思想は皆を幸せにしたと言えるのだろうか?
まずは、春秋時代に始まった儒教の倫理思想が、前漢・後漢でひとまずの完成に至るまで。次いで、南宋の朱熹(朱子)や明の王守仁(王陽明)による新たな展開。以上二つに重点を置き、その理論的な歩みと、それが社会にもたらした影響について理解しよう。論理が整わずに終わった部分や、負の遺産と呼ぶべき物事からも目をそらさず、中国で語られた倫理の思想を、様々な角度から冷静に見つめてほしい。

【授業計画】※字数の関係で、シラバスから見出しのみ抽出する。
0 序説
1 倫理を語ったのは誰か                 
2 儒教の倫理として何が求められたか           
3 儒教の倫理は何によって表現されたか           
4 儒教の倫理思想はなぜ正しいとされたか         
5 儒教の倫理思想は皆の幸せをめざしたか         
6 結語

【授業の方法】
教科書とパワーポイントを用いて講義形式で行う。

【成績評価方法】
期末レポートを課す。自分の進もうとする専門分野(所謂文系・理系を問わない)や、現在関心を持っている問題と積極的に関係付けたレポートを歓迎する。

【教科書】
水口拓寿『中国倫理思想の考え方』(山川出版社、2022、電子版もあり)