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本研究は,岩手県西和賀町における地域ブランド「ユキノチカラ」の形成プロセスを取り上げ,地域ブランド構築の意義や課題を検討する。山間部の豪雪地帯に位置する西和賀町では,かねてから厄介者とされてきた雪に,価値を生み出す地域資源としての意味を見出し,「雪を力に変える」というコンセプトの地域ブランド「ユキノチカラ」を構築している。「ユキノチカラ」の取り組みを振り返ると,地域ブランドが対外的なPR施策として作用しただけでなく,外部評価が地域内部に波及したことを契機に,町民の地域資源に対する認識変化や主体的に取り組む事業者が生み出されてきたことが分かる。また,取り組みは多様な主体の連携により統合的に推進され,近年ではふるさと納税とも連携することで,地域ブランドが単独施策から町全体を巻き込む事業横断的な仕組みへと進化している。本研究は,「ユキノチカラ」の形成プロセスを通じて,地域ブランド構築における地域内外の評価の循環や,統合的なブランド構築の重要性を検討する。 |